【クロストーク】ナガサワ文具センター x エモジ

創業1882年の老舗文具店であり、「KobeINK物語」などのオリジナルヒット商品を生み出すナガサワ文具センターの裏川さんと、空掘商店街に世界中からファンが集まるコアな紙雑貨店を開いているエモジの早馬さん。共に関西でイベントで一緒することも多い2社が、今回はFRATでビジネス向け展示会に挑戦します。二人の出会いからこれからのビジネスに対する思いまで、小売店という立場、メーカーという立場で熱く語り合っていただきました。(聞き手〜ロンド工房、荒川)

裏川さんの自己紹介
早馬さんの自己紹介

二人の出会いについて

僕ね実はね、多分お会いする前にお店たまたま見てたんですよ。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–いきなり出会いの話を始めましたね
出会いというか、僕あの辺結構ぶらぶらしてるんですよ、休みの日に。面白い町なんでね。行ってて、何これって思ってたんです、実は。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

エモジ 早馬
エモジ 早馬
オープンしてすぐぐらいですかね。2019年5月3日で6年です。
6年前ですか。それぐらいだと思います。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
一番最初、御社何で知り合ったんでしたっけ?
何でだろう?
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
何があってんやろ?分かります?

–2人の出会い。文具BARじゃないですか?

ほんまやわ。そこですわ。僕、あのとき店舗勤務やって、文具BAR手伝いやったんですよ。今みたいな開発系の仕事じゃなくて、ほんまに店舗の人間やって。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
それぐらいの時期の出会いですね。
僕、空掘でエモジさんを見つけたの、洋食屋あるじゃないですか。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
ソノダですか。
多分、それ目的ちゃうかなと思って。行って、何これって。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
ソノダさんは結構ね、最近なんですよ。ここ3年ぐらいなんですよ。
ほんまですか?あれー何やろ。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
色んなお店、あそこね、ありますもんね。
カレー屋とか。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
ヤム亭さんは、うちの1年半前なんですよ。
なんせ、俺よう行ってたんですよ。エモジさんのこともいい意味で「何これ!」って思ってて。パッて見させて頂いたときに、何か知ってるこれ!って思ったんです。何か見たことある。大阪で見たことあるってうちの社員にも言うたんです。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–そんな2人の対談でございます。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
まさか自分で仕事始めるときに文具の業界に自分が混ざるやなんて夢にも思わんかったですからね。

早馬さんの自己紹介

–そんな早馬さん、自己紹介をしてもらっていいですか。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
早馬です。5月の3日で空堀商店街にあるエモジというお店が6周年を迎えることができました。紙の卸と色々とOEMで作らさせてもらったりとか、紙に関わること全般で仕事をずっとさせてもらってます。

–自社の商品でイチオシのものはありますか?お店やったらオリジナルノートの話などでもいいですよ。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
オリジナルノート作りは好評いただいています。お店はおかげさまで地方とか海外のお客様がだいぶ増えました。特にアジア圏ですね。なんとかかんとか無理めに英語を喋りながら作ってもらってますね。

–6年前の開店当時からやってるんですか?日本でも早い方ですよね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですね。ちょうどあのとき無印の梅田のところ。ノートのチョイスをやつをやったかな。
グランフロントですか?ありましたね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そこでされていたのは記憶にありますけども。
ほんまや。懐かしいですね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
京都のハンズさんとかでも。お土産物屋さんの包装紙を表紙にして、ハンズさんでやってらっしゃたりとかして、それぐらいの時期やったような。

–そういうオリジナルノート作りが好評なんですね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですね。最初はね、開店して1年、2年は、ぼうずの日が多かったんですけど。何してるんだろ、これみたいなね。

–フラットにかける思いを教えてください。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
当然売上げも上げていきたいんですけども、ちょっと挑戦です。僕、文具っていう切り口が分かってないんで。紙物と雑

貨と文具の間をいくみたいな。どこまで認知して店頭に置いてもらえるのかっていうのが、どこまで今、自分の思っているのが通用するのかみたいなね。

僕も色々お伺いしていいですか。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–今はまだダメです(笑)。自己紹介パートが終わった後にゆっくり語り合ってください。 次、裏川さん、自己紹介お願いします。会社の事業の紹介から。

裏川さんの自己紹介

株式会社ナガサワ文具センター市場開発部を担当しております、裏川です。よろしくお願いします。今46歳なんで、あと3年ぐらいしたら勤続30年になりそうです。ずっとこういう仕事ではなくて、僕出たり入ったりが多いので結構色んな部署に行ってて。外商もありますし、総務とかはないんですけど、色んな営業の部門と企画に行ったり仕入部署に行ったり、結構3年ぐらいで色々あっち行ったりこっち行ったりします。器用貧乏みたいなところが十分あります。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–ナガサワブランドの紹介もお願いできますか?

今回のフラットにおいては、神戸インク物語っていうオリジナルインクをメインにやっていきたいと考えております。早馬さんと全く一緒なんですけど、やっぱり挑戦ていう部分ですね。うちでいうと初めての卸向け展示会への挑戦で。今も少し海外、国内でもやっては頂いているんですけど、スタンスとしてやりたいと仰って頂いてから進めていってるんですけども。今回は沢山見て頂けるように、初めてお客様をステージに招いてということで、私もどのようになるかなと思っています。
やっぱり小売りから生まれた商品なんで、自分のお店で売るための部分で一番初めにスタートしてしまってるというのがあって、もちろん値段の部分もそうなんですけど、そこを自分なりに考えて、早くメーカーになりたいって思ってて。
やっぱり私たちは小売りなんですよ、ずっとスタンスや値段の考え方が。そうじゃないって部分を勉強して、事業というか。荒川さんにはちょこっとお話ししていたのですが、会社を作りたいなという風には思ってて。中から飛び出すとかそういうんじゃなくて、今の中のところからちょっと飛び出してやっていきたいっていう1つのきっかけになればと思っております。真面目やな俺?
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–これ書かない方がいいですよね。書いてもいいんですか?

いいですよ。書いてもうたらプレッシャーかかるんで書いちゃってください。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–分かりました。了解です。

お互いの印象

–相手の会社の印象を教えてください。。まず、裏川さんから。さっきの話の続きになっちゃうと思うんですけど。

ほんまに思ったんは、ノートをバイキングとかオートクチュールとか、さっき教えて頂いた無印さんへの展開とか、こんなこと何で思いついたんやろっていうのが一番初めの部分です。
初めはめくる感じであって、表紙を選べてできるこの楽しさは、文具BARで初めて拝見して、絶対くるって思ってました。今後、この波 くるわって思ってましたね。
やっぱりカスタマイズする部分て凄く感じてたところがあって。チョイス式、筆記具のコレトとかお客様が好きな物を選んで自分らしくカスタマイズできるっていうのが面白いっていうのは凄く思いました。
お客様の反応を見たときに、暗いBARの中やったんですけど、僕の中では確信に変わりましたね。一番初めの準備というか、表紙どれにしようかなっていう時間のかかり方がむっちゃ面白くてですね。すっと選んでしまうんじゃなくて、迷いがある中で最終的に自分が選んだっていうのが自分らしい物に作れていけるっていうのが、凄く面白いの一言でした。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
文具BARのときあんなに出るとは思ってなかったんで。
めっちゃ忙しそうでしたよね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうなんですよ。ゆっくり並べて飲んどこうと思ってた。
早馬さん一番忙しそうでした。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川


–あれ何年前ですかね。3年は経ってますよね。

僕、今の部署で3年経つんで、当時は現場でまだ。4、5年は経ちますね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–それぐらいなりますかね。ケイキュービックできたての年ですね。

階段上がってのお店でしたよね。狭くてリングが回らへんかって助けなあかんかなって思ったけど、スペース的に1人しか置かれへんかって。凄い大変そうなイメージで、ほとんどあのとき喋れなかった。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですよね。僕もあんまり。隣にいらっしゃったのにね。あと、社長いらっしゃったんですよね。
いてはりました。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–山本紙業の山本さんに誘われたんですよね。早馬さん。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうです。とにかく、あそこの前、テーブル間挟んで向こうに出るときいうたら、トイレから飲み物。
ソファーが全然動けへんから。もう身動きとれんなってなった。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–そんな店でしたね。思い出した。2階で売ってはって、3階でトークやってたんですね。

そのカメラを見ながら、うちの竹内が見ながらなんですけど、忙しいからほとんど記憶になくって。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–懐かしいですね。楽しかったですね、あのとき。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
楽しかったです。

–ちょっともう出来ない熱量ですね。

色んなパターンであれの拡大版みたいなところってなんか通じません?夜やること自身が僕等の中にはちょっと社内の中も正直あったんですよ。会議の中で「酒出すん?」みたいなところはちょっと社内でも言うてて。お客さんに酔うてもうてって。そこまでグデングデンになるやつおらへんやろうって感じで。初めてのところやったんで凄く新鮮に覚えてるというか。こういうところでもできるんやみたいなところが凄く印象がありましたね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–そこでエモジさんと繋がられて、ナガサワさんのお店でもオリジナルノート作りをやるようになったっていう。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
一番最初にやったんて梅田のジュンク堂ですかね?茶屋町の2階のところで。
波止場の紙物市って行ってませんでした?デルタさんのとき。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
デルタさんのとき、一度お伺いさせてもらいました。
それが後なのか先なのか。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですよね。おかげさまで色々呼んで頂いてるんで、いつの話やったんか。

–でもあの体験でいうと、女の子がウワーってなる感じでね。こんな言うたらあれですけど、おじさんが作ってるっていうね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
あれでも元々一番最初の案というか原案もらったのはデルタさんのマネージャーの福井さんなんですよ。スクエアのメモってあんまりないからスクエア作りはったらどうですかみたいな話から、作って置いてたんですけど。段々、阪急百貨店のイベントとかにも出るようになって、売り場の場所任されたら今度売れるもんがないいうて、ほなお客さんに作ってもらおうか、からですね。

–デルタさんも山本さんの紹介でした?

エモジ 早馬
エモジ 早馬
いや、福井さんのお友達がエモジと家が近くて遊びにきてくれてたところからですね、そこからマネージャーと繋がってデルタさんとお付き合いが始まったんかな。

–小売り云々とかっていうところとあんまり山本さんは関係なかったんですね。最初の開拓のとこは。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうです。山本さんとかその辺は阪神百貨店に出たときに、まだ前の売り場のときにね。

–呼びました。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
この売り場をこんだけあるからエモジさんなんとかして下さいって言われるけど全然周りに友達いてへんかって、唯一おったんが山本さんやったんで山本さんに誰かおらん言うてお願いしたのが荒川さんとか阿部さんとかやったんで。

–それでケイキュービックって名前が出来たんですもんね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
どんどん文具のね、とこに入って行くなんて思ってなかったんで。
だから梅田とかあの辺のイベントでナガサワさんとかと知り合って、こんな大きい文具店があるんや思って。まさか自分がその会社に入っていくやなんて思いもよらへんかったんで。

–第一印象とかはそんな感じでしたか。早馬さんからナガサワさんについては。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですね。入っていいのかなって。紙ていうので僕は知って頂いてて、それと文具ってあんまり接点ないんですよね。

–エモジの創業前は紙問屋さん。二次卸さんですよね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
依頼を受けて、例えば印刷屋さんがノート作ります、何々作りますっていう依頼を受けたので紙を渡すみたいなやつなので。
だから手配した紙が入ってる小売店さんって案外多いんですよね。だからそんなん行くことなかったですし大丈夫かなみたいな。入らしてもらってもみたいな。
そもそもで言うと、何でお店しようと思ったんですか?
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
お店したかったんですね。紙のお店色々あるじゃないですか。それなりに成り立っていくところがあるっていうことは何か出来るのかなみたいなのと、前の会社で色々あったんでちょっと挑戦してみようかなって始めたんですね、最初。
だから正直お店は開けれるときに開けたらええかみたいなね、軽い考え。事務所代わり、1人でやるからマンション1室でするっていうよ りももう少ししっかりした方が信用もあるのかなと思ってやり始めたんがお店やったんで。
だから今こんな感じで、メーカーとしてFRATに出展するまで行く展開を全く考えてなかったんで、毎日戸惑いですよね。
お店があるからみなさんとお知り合いになれたりとか、そういう話がきたりとかっていうのがあるので、思ってもみなかった効果がありますけど。
それまでそういう小売り経験ってなかったんですよね?
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
全然ないです。
早馬さん、そこでの接客業の部分て、そこがスタートじゃないですか。めっちゃ戸惑いません?
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
特に最近は個人情報とか何とかで、扱い分からへんよねって。聞いていいのか、この人の電話番号とかはありますよね。
釣り銭も用意せなとか、店ならではの細かいことっていうのが。メーカーさんてやっぱり、お店やってみたらなってみるとほんとめちゃめちゃ苦労するんですよ。
基本的にずっと開けとかないといけないっていうのもあって。それができるのは凄いですね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

エモジ 早馬
エモジ 早馬
私は多分分からへんかったからですね。知らんかった、開けてりゃええわぐらい。こんなにしんどいの知らんかった。ナガサワさんとかって季節で商品変えたりとかあるじゃないですか。
たまに、何か知らんけど、売り場の場所変えると売れるときってあるんですよ。
あります。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
不思議なんですよ。来てるのはほとんど一見さんのわりにずっと一緒の場所に置いてても売れないんですよ。ちょっとでも場所変えると初めてのお客さんでも普通に買いはるんですよね。不思議ですよね。
不思議です。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
1個だけでもポっと置いてたら、そっちなくなってるときもあるし。置いてる場所とか変えてったりとか、ポップ作らなあかんかったりとか。うちの商品点数って少ないからええけども。
ポップ書けるっていったら、もう無限にあるじゃないですか。どこまでがもう。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうなんですよね。そういうのは思ってなかったんでね。ずっと買い物行く人やったんで、パッと見たらこれ買おうとかってね。お店側がそんなに苦労してるって知らんかったんで、大きくなれば大きくなるほど、このちょっとの場所をこっちに移動するだけっていうのもね。

–エモジ開店当初の、最初の仕入れってどうしたんですか?今はほら、他のメーカーの物も仕入れて置いたりしてるじゃないですか。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
それは結構、現金問屋行ったりとか。例えば、icco nicoの坂本さんお会いしたから、売って下さいって言ってもらったりとか。あとね、岐阜のモルザっていう会社があって、そこにムラカミ工房っていう紙雑貨があったんですよ。

軽く聞いたことあります。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そこが古川紙工さんとか一緒に扱ってくれたんで。

–紙問屋さんでもあったんですか。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そこは紙メーカーです。製紙メーカーです。製紙メーカーさんがやってるそういうやつやったんで。ただ、古川さんは古川さんで一応前の会社でお付き合いもあったんでダイレクトにも言えたんかもしれんけども、そのときは古川さんそんなんやってるって知らんかったんですよね。

–古川紙工は紙屋やと思ってた。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
紙のそういう和雑貨作ってる、ああいうのを作ってるっていうのは知らんかったです。カタログ送ってもらったら、こんなんあるから。じゃあ一緒に頼みますって言うて、その仕入れ先と古川さんとモルザさんの工房の物をモルザさんから頂いてっていう感じが最初ですね。今でもそうですけども、あんまり仕入れ問屋さんうちに来てくれたことないんで。結局、ダイレクトにやらさしてもらうっていうことは結構そこの商品をなんぼ以上買わなとかなってくるとなかなか。

ワークショップについて

うちで言うと、一番初めの波止場の紙物市っていうテーマを社員が持ち出して、あの辺りぐらいからですかね。こういう皆さんとこんな感覚でワークショップとか対面販売がやらないといけなくなってきたねって思ったタイミングですね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–その辺ぐらいまでは、そういうイベントって無かったんですね。文具のレトロ風な。

昭和の文具展とかはやってたんですけど、やっぱり文具メーカーさんに来て頂いてて、大手さんで、もちろんライフさんやマルマンさんも入って頂いてたんですけど、型押しとまでは言わないんですけど、そこで生み出す物の価値っていうのがあるぐらいのタイミングから変わってきたのかなって社内でよく言ってました。
今やったら、サラッとワークショップって言ってるんですけど、当時ワークショップっていう言葉も全然知らなくて。あんまり使ってなかったですよね。そういうのがあって神戸新聞社とあるイベントをするときがあったんですよ。
そのときにワークショップをやろうと。ワークショップって何ですかみたいな。物作りで、ここでちょっと物作ってもらうような感じのコンテンツなんですみたいなんで、こんなんかってなって。社内で言うてたんは今後こっちやなっていうのは出てきたかなと思います ね。ほんまに売れるん?て初めはずっと思ってました。
凄い言ったら失礼なんですけど、山本さんとこの商品でもパックに入った紙の色んなサイズの物がこんなに売れるん?て思ってました ね、うちの会社では。
別メーカーさんで一度やってたんですよ。年末とかに切れ端のああいう紙の物を昔からやってたんですけど、段々そういうの出なくなってきて、こんなん集めたら売れるんかなって思ってて。あんだけ来て頂いて、一日中女性の方が。
ナガサワ文具センターでなにかをやっていきたい、紙と筆記具との関係性を伝えたいと考えている中であのタイミング、目から鱗でしたね。こんな力があるんやっていう。絶対そこやなとは思いましたね。
うちでは尋常じゃない単価が出たんですよ。文具っていつでも買えるんで新製品といえどもそこまで単価上がらないんですけど、ああいう催事を組んだときに恐ろしい売り上げが出るんですね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–それがイベント、体験。

そうなんですよ。臨場感みたいなもんて凄く大事。会場の中で物が買えるっていうのが。日々のところで置いてても反応はしないけど、やっぱり作り手の方からお話しを聞きたい。その場で自分で選んだ物を買いたいっていうのは凄いこれからも潤うんじゃないですか。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–それこそナガサワさんやったら、神戸インク物語の開発者である、竹内さんが「今日はこの店にいます」とかってSNSで言って ますもんね。それめがけてお客様が来ますもんね。

小売店とメーカーの狭間での葛藤

弊社内での話ですが、市場開発と商品開発の違いって何ですかみたいなところもあるんですけど。
私がいる市場開発という部署は、ナガサワオリジナルの物作りに対しても取り組むんですが、「モノ作りコト作りミチ作りヒト作り」って社内には書いてるんです。頂いた用語にはなるんですけど、「作る人と売る人と配る人」みたいなところで、作る人=メーカーにならないといけない。やっぱり小売店では出来ないことがメーカーさんやったらできるっていうのがあって。そこの発想を変えないとあかんよねっていうのはずっと思うんですね。原価にしててもそうです。
この先、今のままやったら進めへんよって。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–小売店やから出来る原価率ってありますよね。

そうなんですよ。そこなの。ロスも含めて今後自分等がやりたいこと、例えばイベントで海外行って販売とかの機会が出てきたときに、この率以下じゃないと動けない、とか。それでも、オリジナルはうちの中で見れば低い方なんですけど。すいません、こんな数字の話ばっかりで。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–全然いいですよ。

でもほんまそこなんですよ。その分、ようは単純にこれ高う売ろうじゃないんだって僕も思うし、
高く売るのはそんなん全然違うけど、そこに価値が生まれるんであればそれなりの値段ができるんちがうのっていうのがあって。神戸タータンとかちょっと違うところもチャレンジをしていきよるんですけどね。付加価値といえばキャラクターっていうところがあるんですけど、うちはそっちじゃないので。神戸のモチーフを入れたりしてやりよるんですけど。そういう神戸から出た物を広げていくようにっていう。やっぱり神戸ってブランディング出来てるとは思うんですね。街全体が。神戸をもう1回活性化させるっていうのは凄く思うと ころで。ちょっとうちの中での違う物作りを僕自身は凄くやってみたいなと思ってます。
文具は作れて当たり前。ちょっと違う物をって、これ良く見たらナガサワやんていうのを目指したくて。僕、改めて最近伊東屋さん凄いなって思うのそこなんですよ。これ何?よく見たら伊東屋さんなんやって。これデザインカッコいい、カラーリングいい、機能もいいってなったときに、気づいたら伊東屋なんやっていうのが、一番いいことな事だなって。
僕もやっぱりそこ目指したいんですよね、物作りで。でも自社で工場持ってないんで、やっぱりお願いして物を作って頂かないといけないんですけど、その中でもアイデアだったり、企画であったり、無理をしながらもちょっとコストを抑えて作って頂いてっていうのがどれだけになるのかなっていうのが僕が今やりたいことですね。じゃないと変われへんと思うんですよ。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–工場っていう話でいうんであれば、早馬さんところは、オリジナルノートであれば手作業から始まって、さらに色んな物作りだしてるじゃないですか。
最初イベントから始めて、自社企画商品をどんどん増やしていこうとする段階。そうしようと思ったきっかけっていうのはありますか?

エモジ 早馬
エモジ 早馬
さっきのイベントの話じゃないんですけど、こういう世界もあるんだみたいなのは凄く行ってて思って。イベントによっては、裏川さんが仰るようにビックリするような数字が上がったりするので、僕も商品開発の中で1つ伸ばせれる分野かなって思った辺 りで、やれるとこから始めようみたいなんで、手作業で始めようってやりだしたんが最初ですかね。
だから、前の会社でやってたことはほとんどないです。今になっての試行錯誤でやってることが多いですけども。失敗したなって思うのは自分しかできへんことも多いんで結局自分で自分の首絞めるみたいなところですね。注文もらったら自分が首絞めたみたいな。

–紙の糸みたいなやつとか。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
紙の糸はね、おかんなんですよ。糸を巻いてんのは当然メーカーで巻いてもらってるんですけど、小巻に変えてんのはうちのはおかんが、こうやって手をグルグル回しながら。ボビンみたいなやつをバラバラで購入してきたやつをおかんに「悪いけど、上と下とくっつけてくれっ」て言ってくっつけてもらって、おかんにクルクル巻いてもらってるっていう。
何とかお年玉捻出するからって。表紙貼りもそうなんですけどね。たまに受けてくれるところもあるんですけどね。やっぱり糊使ったりなんなりがあるんで、うちでは無理って断られたりとか、やってくれるってところでも小ロットで多品種は作れない。大ロットでって。小さい8cmのメモのやつはこんな小さいのないでって言われたりしてたんで、自分とこでせなっていうのが。
手でやられてるんですか、あれ。僕、知らんかった。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
表紙は全部布張りのやつとかは、僕が貼ってるんですよ。

–早馬さんが貼ってるんですか!マジですか。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
卸のところにあるからあれですけどね、1年で2000冊ぐらい。「4000枚も貼ってんの?俺」みたいなんで、そら他のことする時間ないわって。
でも今度それ専用で人をなってくると、しんどかったりするんですけどね。なかなかいらっしゃらないし、都合よくこっちからお願いして来てくれる人。恒常的にお願いするともっとロットが必要になってくるんで。だから今のスタイルになっちゃってるんですよね。

–FRATきっかけで卸売で企画がうまくいったら、ロットを作ってとかは考えてますか?

エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですね。考えてます。そのサイクルの方にしていければ恒常的に作ってある程度まとまったやつを卸と自分とこのお店とで売って回転を速めていければ、もっと他の物も出来たりとかいうのもできるのかなとも思ってるんですけどね。
今は自分がやった分で自分の手の範囲しかできないんで。

–物の作り方みたいなところから、ちょっとメーカーになっていきたいっていうことですかね。

フラットに出るメーカーってわりと小っちゃいメーカーが多いっていうのもあって、量産で失敗して大量に在庫抱えて泣きそうになるっていう経験、みんなやっぱりしてるんですよね。よっぽどどっかの母体があってっていう感じじゃない限りは。なんにしてもそういう話って聞くし、在庫って重いじゃないですか。やっぱりバランスって凄い大事だなって思って。
自分等で手を動かしてちょっとやって売るみたいな感じの物も持っておくとバランスが凄くよくなるっていうのは、この間の暮らし市で色々話聞いてても思いましたね。やっぱり手で作れる物作ろうよって言って。イベントだけで売るような物。それが重宝される時代になってくるような気もするんですよね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
自分で当然作ってるところもあるんですけど、たまにね外に出したりするときもあるんですよ。ある程度のところまで外で作ってもらって、あと中でちょちょっとやって商品外装して売るっていうね、やったときもあったんですけど、それするとね途端に売れなくなったんですよ。
山本さんところの紙の詰め合わせセットあるでしょ。あれも社員さんがみんな1個ずつ手作りなんですよ。多分あれやから売れてると思 うんですよ。うちはそれをある程度のところまで作業所でやってもらったんです。あとの色付けをちょちょちょってやって出したら全然売れなくなったんですよね。
それまではうちのスタッフが1個ずつこうやってこうやって、半分倒れそうになりながらやってくれてたのは飛ぶようにブワーってなく なって。ほんなら一杯作ったらええやんて思って、そういう方法でやったら一杯ベースができるから、ちょちょちょってやったらすぐできるやないですか。それをバーって作ったら全然売れへんようになって。

–ええー!何かが違うのでしょうね。いっぱいあるように見えるから?

エモジ 早馬
エモジ 早馬
ああいうの買うときお客さんて正面じゃなくて横見はるんですよね。中何入ってんねんみたいな。これとこっち一緒やんて思って買わへんのか、何か違ってるのか分かんないですけど。
探した感がないんかな。量産品に見えてまう。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
量産品に見えるんでしょう。葉っぱと羽の形のメモ帳あるんですね。一番最初、高校で出させてもらったんです。僕が思いついたそれを入れる皿があるんですね。
皿を最初、紙を何枚も張り子みたいに貼重ねて貼重ねて作って9個。3日徹夜して9個しか出来へんで。持って行こうと思って持って行ったら、40分で9個がなくなったんですね。
その後に何かいい方法ないかなってやるんですけど、結局今は紙粘土でぐにゃぐにゃ作るっていうのにちょっと落ち着いたんですけども、それも皿1個作るのにもの凄い時間かかるんですけども、やっぱりそれは売れる。
紙なんてほんとに1cm入ってるか入ってないかぐらいの分しかないけども、それで一応1000円で売ってるんですけども。やっぱり魂入ってたら売れんのかなみたいな。
そんな商品でも手をかけたやつはやっぱり売れるんですよね。値段が多少高くっても量産品じゃないっていうお客さんが。そういう思いとか入れれるのがね、結構メーカーさんの方がこういう物を作っていけるのかなって思いますけどね。人を使うから思いと人件費が比例していくからその時点で。

イベント売り場と定番売り場

–イベントの売り場と定番の売り場って全然違うじゃないですか。
FRATって当然ビジネスとビジネスで、イベントしてもそうですけど、やっぱり物が沢山できて定番の売り場に入ってっていうのが一番 理想は理想じゃないですか。ビジネスの規模が大きくなっていくから。
お店持ってる側として、その辺のバランスとか今後どうなっていくとかって何かイメージあったりしますか?

さっき申し上げさせて頂いた臨場感ていうところと、そういう紙物のイベントで集まったところのお客様と出展者の方の感覚をどうにかお店に繋げていかないといけないとは以前は思っとったんですけど、これはもう無理やなって正直思うところもあるんですよ。
なので、さっき早馬さんが言われたイベント限定の部分とかお願いする身となってみては、やっぱり売上げを上げて頂いてその分集客をかけさせて頂いて、何とか少しは残るようにっていう努力をしたいなって思うんですけど。
そういう中で思うのが、早馬さんとこで言うと、うちのAさんていうお客様が、早馬さん多分お顔見られたら分かると思うんですけど、エモジさんのこと昔から大好きなんですよ。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川
エモジ 早馬
エモジ 早馬
この前、本店で一緒やったん違うかな。オイルなんとかみたいな。
そうです。最近先生になりはったんですよ。元うちの〇〇士さんなんですけど、最近こっち側に入ってきてしもたんですよね。仕入れ先ですって言うとるんですけど。やっぱね楽しいって言うんですよ。お客さん側から見てて、やっぱ楽しそうみんな が。Aさん曰く「ナガサワさんもそう、来て頂いてるメーカーさんもそうやし、凄く一体感があるねん」て言うて。その話を聞いてると きに、これもう店でやっても厳しいかなって思って。棚に積んでもっていうのが思うところもあって。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–Aさんは、早くの段階からずっとエモジさんの追っかけやったんですよね?
エモジ 早馬
エモジ 早馬
百貨店とかのイベントには絶対に。
絶対行くんですよ。知っとったら先言うてな言うて。あのときすごく忙しかったはずなのに。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
ですよね。神戸行って、こっち帰ってきてとかってずっと言ってはったんでね。

–ファンなんですね。

大ファンなんですよ。イベントに行っても遅かったからええもんなかってん言うて、ほんまにー言うて、人一杯で買うとこないわって言うてはったりしたんですけど、凄く早い段階からでしたね。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
いつも小っちゃいやつは10個ぐらいね。
バーって人にあげたりするんですよ。ほんだら、今度物作りに目覚めてしまうっていうね。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
だから僕ビックリしました。○○士って聞いてたのにビンの中にオイル詰めるやつあるじゃないですか。ハーバリウム。あれの講師かなんか。
そうです。とりはったんですよ。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
講師なんです言うから、一緒に別の方いらっしゃって、この人が。まさか本人が講師なってるとは思ってなかったんで。

店主、代表、開発者のキャラ立ちについて

早馬さん、1個お伺いしていいですか?どちらかというと、催事のときに、人、キャラクターが出るような方が多いと思うんですよ。例えば、ぷんぷく堂さんであったり、キャラクター化していくみたいな。櫻井さんがおるから会いたいっていう部分。早馬さんそこあんまり打ち出さないじゃないですか。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
違うんですよ。やりたいんですよ。
それ聞きたい。俺、ちょっとそこ疑問に思うとこやったんですよ。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
誰々さんがいてるから来たとか。飲み屋でもあるじゃないですか。すぐ喋れるから面白いねとか、そういうの目指したいんですけども、逆にどうやったらあんなにキャラが立つんかなって。

–やりたいんですね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
やりたいんですけど、あんなにキャラ立たへんしなって。
そうなんですか!ちょっと僕ええように考えすぎてたかも。あえて引いてはるんかなって。人ではなく「エモジ」っていうものを出してはるんかなっていうのはあったんですよ。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
どないしていいのか分からんだけです。あと、こんな言い方したらあれですけどね、女のお客さん多いんですよ。女のお客さん相手に変なこと言うたらセクハラとかになったりするじゃないですか。こっちは軽い冗談のつもりでもね。そう思うと喋りにく い。ちょっと引いて、さっきのAさんみたいに関係性ができてくると別にガーっと言えるんですけど、最初のとっかかりのお客さんてどう接していいか分かんないんで、普通の店員みたいに「いらっしゃいませ」ってなりますよね。
ほんまはキャラ立ちしてる店主になりたいなっていうのはあります。どうやったらなれんのかなって。

–個人のキャラですよね、こればっかりはね。
エモジ 早馬
エモジ 早馬
そうですよね。
ちょっと職人的なものの表現をしてはるんかなと思ってたんですよ。逆の方向でちょっと後ろにいて、背中向けてて「お待たせしました」みたいなんをあえて表現してるのかなって。あんまり、楽しい感じをあえて抑えてはるんかなって思ってたんですよ。 こうやって普段喋ったらめっちゃ冗談言うたりされるじゃないですか。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
だからどう接していいか分からへんていう。萎縮してるだけで。なんかどう突っ込んでいいかわからなくて。結構ね慣れてくると言うこときつなったりするんで、物腰はあれですけど言葉がね。言葉のチョイスがきつなったりするから。たまにきついきつい言われるから気にして喋るからね。一旦、頭の中グルーって回って喋ってるからね、余計他人行儀みたいになってるかなっていうのもありますしね。適当にバーって言いたいんですけどね。

–キャラ立ちさせなあかんのかなっていうのは、ナガサワさんの竹内さんの聞いてても思うとこなんですよね。ナガサワブランドでいうと竹内さんのキャラは凄い立ってますもんね。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
立っちゃえば楽な部分もあるし、でも立たしちゃうともう方向転換できへんというか。

–そうなんですよ。エモジはだから、今から何でもできそうですよね。この感じやったら。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
女性相手って気遣いますね。

–紙ってそんな女性に売れるって思ってました、最初。

エモジ 早馬
エモジ 早馬
当然売り場に紙物多いんで売れるんやろなと思ってたんですけども、こんなに女性が多いとは思わなかったんですよね。おっちゃんでも便箋も買えば封筒も買うやろみたいなんやったけども、10年、20年前にネットが出てきて色々なってからのブームとか そういう紙物に対する関わり方がね、みんな段々変わっていって。
特に紙物に対しては趣味の部分がだいぶ強くなってきてると思うんですよね。だから女性の人が多いような気がするんですよね。
もうちょっと普通のサラリーマンの兄ちゃんもノートやなんか持ってたんですけども、今は持たないじゃないですか。スマホがあるからって。
でも書く人はノート何冊も持ってたりとか、同じような付箋でも使い分けたりとかってそういうのもありますけども。こんなに女の人に売れると思わんかったんで。
売れるのは売れるのであろうとは思ってたけど、紙業界自体はどんどん売れる量は減って。まだ人間1人増える分ぐらいは何とかなるん ちゃうかみたいなんは思ったんですけどね。

–今日この収録のタイミングで日経トレンディでナガサワさんが凄い大々的に取り上げられてるというのもあって、それがさっき流れてたところだったんですよ。神戸インクがこれぐらい売れてますよとか、若い女性開拓しましたって凄い言ってて。
神戸インク前と後で、そのナガサワの商品とか客層とかって変わったりとかあります。

変わりましたよ、ほんまに。インクを起点にして万年筆であったりガラスペンに入っていくっていうタイミングになったと思いますし。
かさねて、うちがご提案できる催事とかお店の中の提案に対しても僕はずっと思ってるのは、ファンになってほしい。ファン化って社内用語で言うんですけど、ナガサワさんいっつも面白そうなこと考えてんなみたいな、お客さんからそう思ってもらえるような期待をずっと持ってもらうっていうのもあって。そごサワとかのネーミングもそうですし、お客さんからこんなネーミングでよう通るなって、ちょっとふざけた感じのあるっていう。どっちかっていうと元々ナガサワって堅いイメージがあって。高級品も取り扱ってて、ちょっと小上がり上がった感じがするんですけど。
やっぱり変えていかないとって現場で思うところもあったんかなっていうのはありまして。
色って凄く反応するっていう。お客さんの言葉で思うと癒されるっていう表現になりますね。
でもインクはほんまに使うの大変ですよね。万年筆は色んなインクを入れてるんですけど、ボールペンで書いてる文字と万年筆でシャーっと書く。あとで読み返すとやっぱり違うんですね。
意識をせずにちゃんと集中して書けて、話を聞きながら書けるっていうところもあったりするんで。一時期のブームと比べると多分4、5年前がトップやったと思うんですけど、それから比べると半分にはなってるんですけど、うちとしても代名詞となった神戸インク っていうものを今後どういう風に広げていけるかっていうのは凄く思うところですね。
ちょっと違うことにチャレンジしたい。書くっていうこともそうですし、色を使ったものっていうのもチャレンジしていきたいなっていうのはちょっと思ってますね。
ナガサワ文具センター 裏川
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–神戸インク物語は10周年になるんですか。

そうです。今、11年目ですね。竹内がよく言うように発売当初はそんなに販売できてませんでした。。万年筆インクは黒と青があればええんちゃうみたいな。初めはほんまに苦戦しましたね。ナンバリングでいうたら、20番台ぐらいまでは苦戦しました。それでも一生懸命に作ってましたね。水道筋マルシェブルーを代表とする
30番台になったときからビューって上がってるんですよね。ピークはほんまにすごかった。各店舗のストッカーが満タンに入ってて外国の 方がバックパック2個持ってて、これに入れるだけ売って下さいっていう、そんな時代でした。うちも免税とかやってなかったんで、デューティーフリーみたいな、OK、OKみたいな。ブワーって売れてましたね。
去年の台南ペンショーで販売した時、外国でいうと3回目なんですけど、ワシントンとロスでも売ったので。ポロシャツに神戸インクって書いとるんですけど、それを見たときにみんなよく来てくれたって。そこはありがたいなと思いまし た。待ってましたって言われたときは。
ナガサワ文具センター 裏川
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–北野のお店の名前も神戸インク物語ですもんね。

完全オリジナルを県外のお客様にご提案するっていうお店ですね。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
20色目ぐらいまではしんどかったわけでしょ?
めちゃめちゃしんどかったです。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
どの辺までいってあかんかったら止めるっていうのはあったんですか。
竹内とも言ってたんですけど、もうええかなって言うときもありましたよ。
本人も講演会で言うとほんまに在庫めちゃくちゃあったので。でも作り続けないとメーカー様って「一過性で終わったんじゃない?」って感じてしまうとこもあったので。沢山在庫持ってました。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
引き際って肝心じゃないですか。こんなん博打と一緒で引き際さえ間違えへんかったら何とかみたいなのはね、あるけども。
どうでしょうね。一番のタイミングってなんやろな。
ナガサワ文具センター 裏川
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–そんな状況なら、ふつうに考えたら社内では敵だらけみたいな状況ですよね、サラリーマンですもんね。

社内の中でもやっぱりもう止め時なんちゃいますみたいな意見もあったと思いますし、いやいやまだ売れるっていう意見もあったり。
ナガサワ文具センター 裏川
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–それこそ小売店やぞ、メーカーちゃうんやぞみたいなとこも絶対ありますよね、意識として。

エモジ 早馬
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5、10ぐらいで売れだしたら何か分かるんですよ。20もしたらもう我慢し過ぎじゃないかって。それが当然20の蓄積があったから多分乗っかっていったものもね、作れたんでしょうけども。自分が作り手になったときにね、20まで我慢できへんと思いますよ。5ぐらいでもうしびれきらして。
なんかあったんやろうな。うちの中でのターニングポイントもあって、20年ぐらい前でいうと万年筆の第一世代っていうラピタっていう本が1階あったんですよ。ラピタって分かりはります?ラピタって雑誌があったんですよ。ファッション雑誌。あれの付録が万年筆なんですね。出版業界の中でも凄く早くベタづけの付録やったんですよ。
ほんだら、その1000円ぐらいの本を買ったら万年筆ついてるけど中国製やからインク出えへんのですよ。ほんだら、ペンクリニックやっ てるところにみんな押しかけて来て、全部ラピタのペンの調整するんです。ほんで、どうだって言ったらむっちゃ書きやすくなるんですよ。そらそうじゃないですか。先生が一生懸命やってくれるわけですから。
そっから当時15年ぐらい前の万年筆の売上げがギューンと上がりましたね。もの凄い買いましたね。ダイアリーでいうとミスドのダイアリーのような、もうちょっと小さい規模の第一世代みたいな万年筆の上がり方しましたね。
ナガサワ文具センター 裏川
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–それは、筆記具メーカーがラピタと仕掛けたっていうわけじゃないんですね?

全然違いますね。ほんとに小さい万年筆をおまけにして。
ナガサワ文具センター 裏川
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–カッコいいんちゃうぐらいだったかもしれないんですね。

そうです。万年筆ですっていう感じで出して。その後の店が凄く潤いましたね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–ペンクリニックの先生方はどんな心境だったんでしょうね。

そら最初やってられるかって。うちだけじゃないんですよ。どこいってもみんなラピタばっかりなんで。ラピタのクリニックやなって言うて。ラピタのためにやってるんやろっていうのもありましたけどね。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–でも業界の発展のためにはっていうにやろうけど、でもしんどいですね。

文房具の中でやっぱり色んなポイントがあったりして、そういう筆記具のタイミングとノートでいうとモレスキンのタイミングもあったり、もう取り合いしてたり。
あんな高い1600円とか2300円とかの高級ノートが取り合いのタイミングがあって、またこうなってきて今度国産メーカーさんの普及ノ ートがまたきたりして。
やっぱり書くもの、万年筆だけじゃなくてカラーペンとかああいう物がどんどんメーカーさんが開発していくにつれて、ちょっと100均 も底打ったっていうのがありましたね。
150円、200円で価値ある物買った方がいいんじゃないっていうのが、やっぱりオフィスの中でも生まれてきて。
ここで100円のノート商談に出しますかみたいな。もうちょっと出せないですよねみたいな。例えばキャンパスノートとか、今でも絶対安くて良い物なんですけども、ちょっともう商談では出せんよねみたいな。売り場自身もそうなってきましたよね。そうしたらコクヨさんはさすがで、大人キャンパスとかシステミックとか出てくるんですけど、色んなタイミングで色んなカテゴリーのメーカーさんがパーソナルな方に振って頂いたっていうのが凄く思うところではありましたね。
ナガサワ文具センター 裏川
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–相手の会社の商品を1つ使うとしたらなんでしょうか?

エモジ 早馬
エモジ 早馬
結構、僕、つけペン好きなんですよ。つけペンて油性のインクも使えるでしょ。ちょっとだけ絵描いてるときもあったんです。だから結構つけペンと。工業系の高校やったんで図面を清書するのにまだ烏口とか使ってたんで。ちゃんとインキのタイプで一定な線を引けるじゃないですか。
もうそんなん若い子に言っても分からないですよね。何ですか、烏口って。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
結構今でもつけペン使ってたりもするんですよ。

作り手の熱量を、小売店としてどう使い手に伝えるか

–ぼつぼつしめながらというところでいきたいんですけど。
FRATって基本的にビジネス展示会っていうところでいくので、小売店の方とか卸の方に自分達の商品を卸してもらいたい売ってもらい たいみたいなところを主なテーマでいくんですけど、我々も答えが出せないところがあって。
さっきのイベントじゃないですけど自分達の企画したもの。ある程度数が出る物じゃないと卸価格に合わなかったりするんで、そういう中でどう熱量を伝えていければいいのかなとか、どういう自分達の思いが最終お店からユーザーさん、使ってくれる人に伝わるにはどういう思いを伝えていきたいのかっていうところはどうお考えですか?
使う人にとってどういう風に使ってもらいたいかとかそういう感じですかね。

メーカーさんのトレンドっていうものを意識をしましょうとは言ってます。今、どの方向にどんな商材を動かしていってるんやっていうのをうちなりのノウハウをかけることによって、やり方が変わる。イコール価値が変わってくるみたいなところにチャレンジしたいなって思うところがあって。
最終エンドユーザーさんが、うちであろうが、どこであろうが変わらないと思ってるんですね。それなりの価値の商品を作ってると思うんですよ。一般にいけば、国産インクって400円からあるんですよね、ボトルでいえば。小さいですけど、十分ですよ。
なぜ1800円の神戸インクを買って頂けるのかっていうところもありますし、海外のお客様でいうと万年筆っていうものがなぜこんなに 小売店で買って頂けるのか。例えば細部の部分にこだわるとか、ですね。
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
でもそれ大事やと思いますね。
大事ですね。めちゃこだわれるところはこだわりますね。メーカー様との信頼関係等、ほんまに責任を持って物を作ってるっていうところは大事にします。
でも何かこういう物って欲しいよねって思わないと。それやったら、エンドユーザーさん、さっき早馬さんが言われたように何か詰めるだけの作業って何か見たら売れへんていう匂いなのかっていうのは感じとれてしまうんかなって思うところはありますね。
何となくなんですけど、木ノ本が今、紙製品を一生懸命作ってもろたり、女性に喜んでもらえる商品に彼女が関心が高いので一生懸命作ってもらうんですけど。トレンドっていうものを意識をして色んな展示会に一杯行った方がいいよっていうのが、紙、筆記用具だけじゃなくて、雑貨もそうですし、全然違う物。ペットでもいいよっていう部分も見てきて感じとってきて。なかったらなかったでいいやんていうのもあるんですけど、これだけ沢山あったら色んな物も入れていかないと次ないんやって思うところです。
ナガサワ文具センター 裏川
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–ボリュームゾーン狙いたいっていうのは大事ですよね。その観点は絶対いるなと思ってます。

早馬さんね、うち以外にも色んな紙イベントでオファーをされるじゃないですか。そういうものって、大変って思わないですか?
ナガサワ文具センター 裏川
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エモジ 早馬
エモジ 早馬
その辺ね、サラリーマンぽいんですよね。言えば、元サラリーマンやってましたんで付き合いもあるやろみたいなね。これがあるからこれがあるしみたいなんは。一つのイベントだけやったらね、これ受けたくないなっていうのは正直ありますけども、これがあってこれがあってのお付き合いじゃないのとは思ってるんで。
別にそんなにイベントを選びたいとか大それたことを言うわけではなくて、ただ今これ以上増やせないなっていうのは正直なとこで。うちノート作ってるじゃないですか。あれ誰がやってもいいってわけじゃなくて、ノートが作れないと出せないんで、どうしても人間に限りが。
お店もやっぱりずっとイベントがあっても開けたりしてるんで、人材的なところで限界があるので、そこ以外の可能な範囲であればいいのかなとは思いますね。
お店の方にも来てもらえる。そこのイベントから発生してうちの方にも来てもらえるとか、神戸の方に来て頂いた方がうちのお店に来てもらったりとか、阪神さん、阪急さんとか来られた方が来てくれるっていうのがやっぱりあったりするんで宣伝というかそれも含めて。

全然おごった捉え方でもいいんですけど、うちのイベントでメジャーになっていく方が出たら嬉しいですね。例えば初めて出て頂いた作家さんとかで、暮らし市に出てくれてて1日目ほぼゼロで、全然帰られへんですわみたいな感じで。2日目7本、良かったな 言うて、今日電車で帰れるやんて、まだ若いお兄さんですよ。最後もまあまあ売れて、良かったな今日特急で帰れるやんて言うて、和泉の方なんですよ。
次、ほんとに良い商品やったんで、うちでも取り扱いさせてほしいってお願いをして、お願いしますみたいな感じやったんですけど。どんどん色んなところでメジャーになってくれればなって風には思って。そういうのをうちのステージで使ってもらったら、またどっか色んなバイヤーさんも見てて、また色んなお話しがつながると思うけどみたいなお話をしてたんで。
共に楽しくやっていきたいとは思うんですけど、そういうところでご商売がうまいこといければなって多分に思うところで、色んなオファーを投げてるじゃないですか、うちも。それが受けられる方にとっては、凄い悩むところではあるんですけど、あれもこれも何社も同じようなテーマを持ってっていうものが最近凄く多くなってきて、メーカーさんのお立場でいうとどうなんかなって思うところもあってきたりしてきてるんですけど。
ナガサワ文具センター 裏川
ナガサワ文具センター 裏川

–その先にどういう物作りができるとか、どういうお客様とつながっていけるのかとか難しいですよね。
FRATに関してもこういう話を現場でぜひ色んな形で出来たらいいなって思ってるんですけど。どう最終ユーザーに届けていくのかと か、当然実店舗がありイベントがあり、その次にどうしていくみたいな、絶対みんな同じような課題を抱えていると思って。そこをさっ くばらんに話せるような場になれたらっていうときに、やっぱりお2人共店舗やってらっしゃるんで、店舗やってらっしゃって色んなア プローチで来てる方が卸すっていうことを目的として、凄く我々としても面白いし展示会として見ても面白いと思うんですよ。
こんな立場の人が来てこんなことしてくれる。そういう意味で出て下さるの凄いありがたいと思いますし、ぜひ一緒に楽しく難しい話を出来ればと思ってます。